今回は、父母がそれぞれ亡くなった時、遺品整理はどうしたのか、と言うことについて書きたいと思います。
父が亡くなって半年位経った頃、ようやく周囲の状況が落ち着いてきたので母と遺品整理をしたのですが、とにかく物が多くて辟易しました。
まず、本。
父は読書が趣味だった・・・まではいいのですが、読み終えた本も財産と考えており、売らない(捨てない)癖があったので、所持していた古本がやたら多かったんですよね。(もし書斎が1階になければ、本の重さで床が落ちていたかも?と思える程の量)
古本屋さんに何度も集荷に来てもらい、全ての本を売り払おうとしたのですが、中を開けてみると父がペンで書き込んだメモが殆どの本に残っており、結局、値はつけられず、処分してもらうだけになりました。(今は書き込みありでも買い取ってくれるサービスがありますが、当時はありませんでした)
次に洋服。
父は戦時も生きてきた世代なので、基本的に物を大事にするタイプ。まあ、それも良いことなんですが、なんと、母と結婚してからの衣類が全部出てきてビックリ!これも書斎の奥にケースに入れられて積まれていました。
古着屋さんに売るにも、防虫していなかったので、虫食い大発生。これも当然全く売れず。こちらも処分して頂くだけになりました。
その他にも、小物がジャラジャラ出てくるわ、出てくるわ。
捨てない人の物量って、本当に半端ないんですよ!(後処理が大変なので、身に覚えのある方は、是非ご一考ください!)
ゴミ袋を何枚出してもすぐに満タン。
近隣の迷惑にもなるため、1日で一気に出せるわけもないその大量のゴミを分割して処理するだけで、何週間もかかりました。
最初は思い出深い品をピックアップしたり、亡き父の思い出話などを母としながら呑気に片付けていたのですが、さすがに何週間も同じような状態でゴミ処理に明け暮れていると、最後のほうは「もう面倒だから、全部捨てちゃっていいよね」と、何も見ずにゴミ袋に遺品をドンドン入れていくようになりました。
その後は家具。ベッド、本棚、テーブル、椅子、等々。
粗大ゴミは有料なので、解体できる物は小さく解体してゴミ袋に入れ、通常ゴミと一緒に回収してもらいました。(うちの自治体では、通常ゴミのサイズになれば、何でも無料で回収してくれるとのことだったのでそうしましたが、自治体によってゴミの分別・処理法は異なるので、同じような状況にある方は、まず各自治体にお問い合わせ頂ければと思います)
そして、その後にリサイクルショップで売れるような物は売り、そのお金で、自力では解体が難しい粗大ゴミを出しました。
そうこうするだけで、結局、軽く1年位かかりましたが、遺品整理は体力も気力も意外と使う作業なので、業者さんに頼める人は頼んだほうがいいです。(我が家は財力がないのでムリでしたが)
そして、母の時。
父が亡くなった時、遺品整理の大変さを知ったはずの母でしたが、老化で自分の体が自由に動かせなくなってから、新しい物を自分で買えない恐怖が芽生えたようで、私が母の物を捨てようとすると半狂乱になったりしました。(人って、状況によって、本当に変わるものなんだなと痛感しました)
それ以降は、私も母の気持ちを考慮し、母の物を捨てないよう、細心の注意を払うようになったのですが、数年後、恐ろしい現実が突きつけられました。
介護していた母が亡くなった時、冷静になって周囲を見渡すと、さながらゴミ屋敷のような状態になっていました。
介護と日々の生活(母に殆ど振り回される生活)で疲れ切っていた当時の私は、どんどん散らかっていく我が家をどうすることもできず、母が亡くなり、気づいた時には、夥しい数の物品に囲まれていました。
「この片付けを今度はひとりでやるのか・・・」
呆然としつつも、突きつけられた現実。
やる気は当然なかったのですが、そのままで生活するのもイヤだったので、重い腰を上げました。
でも、さすがは2度目。
父の時ほどの時間はかからずに処理完了。(それでも半年位かかりましたが)
ようやく私の生活用品だけになった我が家を見て、ひとりになった自分を自覚しました。
この後の話はまた他の機会に書こうと思いますが、そんなわけで、遺品整理は酷く疲れるものだと言うことを、父母亡き後、散々思い知らされたので、私はなるべく物を持たないようにしようと、心に誓いました。(身内でなくとも、死後の後処理する人は必ずいますし、後処理する人がなるべく困らないようにしたいと本気で思ったので)
そんなわけで、めでたく、おばニートはミニマリストにステータスチェンジし、今に至るわけですが、究極のミニマリストにはまだ到達できていないので、今回もオークションを始めたことですし、これからもFちゃんに迷惑をかけないよう、精進していきたいと思います。
皆さんも、いかが?